テント村通信アーカイブ



立川「防災」航空祭強行糾弾!(2014年10月号掲載)




 9月28日、実質上の立川基地の祭である「防災航空祭」が強行された。以前は「駐屯地祭」という名前で、自衛隊の活動を宣伝するための祭りだった。89年には自衛隊OBの民間パイロットが軽飛行機で参加し、曲芸飛行を行おうとして基地内に墜落。乗員2名が死亡する事故も発生した。市街地に墜落していれば大惨事となっていただろう。しかし、事故などなかったかのように、自衛隊は今年もヘリによる曲芸飛行を実施した。

 また、20機以上ものヘリによる爆音がすさまじい編隊飛行も強行された。ここ数年来、立川市、昭島市など周辺自治体8市で構成される「立川飛行場周辺自治体連絡会」は、「航空機騒音の軽減に努め」「特に編隊飛行については、周辺地域への影響が大きいため中止すること。やむを得ず実施する場合は、必要最小限の飛行にとどめ、その必要性を広く周知すること」という要請を行っている。

しかし、今年の編隊飛行を見ても、自衛隊が要請に配慮した形跡は全く見られなかった。祭りに合わせ、ゲート前には「地域と共に41年」と書かれた看板が掲示されたが、自治体の要請すら完全に無視する自衛隊の姿勢のどこが「地域と共に」なのか、全くもって理解に苦しむ。「防災」により不遜になった自衛隊の姿が浮かび上がる。


またもや右翼が登場、今年は街宣車が2台!


 一方で、私たちの抗議情宣は、一昨年からやって来るようになった「右翼市民団体」が先にゲート前を占拠してしまったため、警官隊に阻止されてゲートより1ブロック手前の信号にて行われた。12名が参加。右翼との接触はほぼなく、離れた場所から数名がこちらの様子をスマホで撮影していた程度だった。右翼の方も、今年は少数で20名に満たなかったようだ。

 だが、今年ひどかったのは、街宣車だった。私たちはビラ配布とともに宣伝カーによる情宣も行ったが、なんと右翼の街宣車2台がこちらの宣伝カーを挟むように前後を走り、こちらの声を罵声と軍歌で掻き消そうとしてきた。卑怯なことをよく思いつくものだ。

 とはいえ、このような妨害はあったものの、例年よりも多くの見学者にビラを渡すことができたのは成果だった。安倍政権の集団的自衛権の容認で、自衛官や家族の中には不安を抱えている人がいるはずだ。そういった人々への訴えとして、今後もこの行動を継続したい。


戦争する国づくりを許すな!たちかわ大行進


 また、同日午後2時には錦中央公園集合で「戦争する国づくりを許すな!9・28たちかわ大行進」が行われた。主催は、同実行委で、呼びかけ団体には「国立・立川・昭島地域労働組合総連合」や「立川自衛隊監視テント村」が名を連ねた。

 弁護士や市民のひろば・憲法の会、市議会議員などが発言した1時間ほどの集会の後、デモ行進に出発。主催者発表では500名が集まった。デモコースは珍しいコースだった。錦中央公園を出発し、立川南通りを進み、すぐに立川通りに右折せずに錦中央通りまで行き右折。馬券売場を過ぎ、立川通りに左折。中央線をくぐり駅前を経て、曙1丁目公園で解散するというコースをデモした。南北の繁華街を通る賑やかなコースだった。また、シュプレヒコールは、最近の国会前や反原発デモでは良く聞くDJとドラムによるラップ調のものだった。立川の反戦デモでは初登場ではないだろうか。天気に恵まれたせいか、沿道の注目も高かった。


公安は天皇のための尾行=ハラスメントをやめろ!


 集団的自衛権の容認で自衛官が、今後、海外の戦争で戦死する可能性がより強まってきた。戦場に送り出される兵士を鼓舞し、死者を慰霊することが、今後の天皇制の役割として再浮上してくるだろう。

昨年の東京国体に抗議し天皇の車列に「もう来るな!」と書いた布を掲げたテント村のメンバーに対し行われた公安による尾行=ハラスメント。この間、多くの皆さまのご協力により、1085個人・団体の共同声明の力でやめさせることができている。10月26日、武蔵野公会堂にて「『平成』の天皇制ハラスメント―公安は天皇のための尾行をやめろ!」と題した集会を実行委と3多摩労働者法律センターの共催で行う。テント村メンバー以外の被害者の発言も予定されている。戦争と天皇制には民衆の連帯で跳ね返すしかない。ぜひ参加を!



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