テント村通信アーカイブ



2014年を振り返る(2015年1月号掲載)




 2014年を振り返る。

1月、名護市長選挙で稲嶺氏が再選した。前年末には、仲井真前知事が辺野古移設を容認。自民党が500億の振興策をちらつかせる中で、断固基地反対を市民が選択した結果だった。一方で、輸送艦「おおすみ」による釣り船との衝突事故が起きた。過去の「なだしお」や「あたご」事故と比べ、世論の自衛隊への批判は弱く、社会の右傾化を痛感した。

 2月は、都知事選挙があった。支持候補をめぐって運動内で対立が起きたが、結局、舛添が当選した。

 3月、ウクライナ情勢が緊迫化し、ロシアがクリミアを併合。国内では素案が報道され、集団的自衛権の議論が始まった。テント村的には、メンバーが川内原発反対の現地の運動に参加し、通信上で「川内レポート」が開始された。政府が再稼動のトップバッターと位置付ける川内では集中的な攻撃が掛けられている。現地の闘いを伝える貴重な場になっていれば幸いだ。


武器輸出、尾行問題、憲法集会、反基地駅伝、『標的の村』


 4月、どさくさ紛れに武器輸出三原則がこれも閣議決定で解禁された。武器を防衛装備品と呼び換え、「日本の安全保障に資する」という目的があれば無原則に輸出ができる。いま自衛隊はやっきになって売り込み先を探しているが、それは逆に日本を危険にさらすことになるだろう。

また、「公安は天皇のための尾行をやめろ!実行委員会」が結成された。13年秋の東京国体での抗議行動以来、公安によってテント村メンバーへの付きまとい、嫌がらせが始まった。実行委では共同声明運動を開始した。

 毎年、立川憲法集会と反基地駅伝大会がある5月。憲法集会は講師に池田浩士さんを迎え「私たちの歴史認識≠問いなおす」をテーマに開催された。内容も充実し人々の危機意識を反映して参加者も多かった。駅伝大会は久々に天気に恵まれ、快走。また、映画「標的の村」の上映会が立川と日野で実施され、大盛況だった。さらに、大飯原発再稼動差し止めと、厚木基地の自衛隊機夜間飛行差し止め訴訟で画期的な判決が出た。


「イスラム国」、集団的自衛権、オスプレイ、防災、駐屯地祭


 6月は、いまに続く中東の「イスラム国」の台頭が報道され始めた。米国が軍事顧問団の派遣を決め、国内でもようやく注目されるようになった。その後、欧米による空爆が開始されたが、一向に「殲滅」されそうにない。欧米の若者の参加など、イスラム差別をなくさない限り勢いは続くだろう。

 7月は、何と言っても1日の集団的自衛権容認の閣議決定だろう。歴史的な暴挙として記憶される日となろう。いまだに米国への攻撃が「国民の生命・権利が根底から覆される」ことになるのか理解不能だ。この月は嫌なことが続いた。オスプレイの横田基地への初飛来。急遽、横田行動実行委とともに緊急抗議行動に取り組んだ。約100名もの仲間が駆け付けてくれたのはうれしかったが、いまでは米軍は直前に通告してくる傲慢ぶり。

 8月には東京都総合防災訓練が杉並区で実施された。自衛隊の後景化が目立った訓練だった。15年度は立川、昭島、国立、東大和、武蔵村山が会場の予定。ご注目を!

 例年よりも早く立川駐屯地祭のあった9月。理由は11月に演習があるとのこと。2012年から来ている「右翼市民団体」がこちらの宣伝カーを2台の街宣車ではさんで妨害するという暴挙があった。また、イラク戦争以来の広枠「戦争する国づくりを許すな!立川大行進」が開催された。立川での500名のデモは久々だった。

10月は、「公安は天皇のための尾行をやめろ!実行委員会」による「平成の天皇制ハラスメント」集会。1085個人・団体の共同声明の力で付きまといを撃退できていることが報告され、「警察の人権侵害を許さない会・3鷹」の結成につながった。一方で、C1デモが参加者不足で中止になる事態があった。


2014年はありがとう
2015年もよろしく!


11月は恒例の砂川秋まつり。雨だったのが開始と同時に曇天に。秋を満喫した。12月は衆議院選挙があり、安倍政権が続くことになって2014年は幕を閉じる。いろいろあったが、皆さまのご支援、ご協力のおかげで、新年を迎えられることに改めて感謝したい。



テント村通信記事 メニューに戻る


inserted by FC2 system